コラム

高血圧の診断・症状

2025.09.24

高血圧とは、その名の通り血圧が慢性的に高い状態が続く病気です。現在、日本国内の高血圧患者は約4,300万人にのぼり、実に日本人のおよそ3人に1人が該当するとされています。しかし、このうち適切に血圧がコントロールされているのは約1,200万人とされ、全体の半数にも満たないのが現状です。高血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる重大な病気を引き起こすリスクが高まります。自覚症状が少ないため軽く見られがちですが、早期からの対策と継続的な管理が非常に重要です。

自宅での血圧が135/85mmHg以上なら高血圧

血圧とは、心臓が血液を送り出す際に、血液が動脈の壁にかける圧力のことを指します。血圧には「収縮期血圧(上の血圧)」と「拡張期血圧(下の血圧)」の2種類があり、通常は「収縮期血圧/拡張期血圧」という形で表されます。単位はmmHg(ミリメートル水銀柱)が使われます。高血圧の診断基準は、自宅で測る血圧と病院や診療所で測る血圧で多少異なります。測定環境の違いによる影響を考慮して、それぞれに適した基準が設定されています。

高血圧の基準

診察室(病院)での血圧:140/90mmH以上

家庭血圧では135/85mmHg以上

収縮期血圧、拡張期血圧のどちらか、もしくは両方が基準を超えていると高血圧です。

高血圧のほとんどは本態性高血圧で塩分摂取過多が主要因

高血圧には、主に「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2つのタイプがあります。

本態性高血圧

日本の高血圧患者の約90%が該当する「本態性高血圧」は、明確な原因が特定できないタイプの高血圧です。遺伝的要因や生活習慣が複雑に影響し合って発症しますが、特に塩分の過剰摂取が主要な原因とされています。

二次性高血圧

何らかの基礎疾患が原因で高血圧が引き起こされるタイプを「二次性高血圧」といいます。例えば、腎臓の病気や、副腎皮質ホルモン・甲状腺ホルモンの異常、血管の狭窄などが原因となることがあります。このタイプの高血圧では、基礎疾患の治療を行うことが非常に重要です。根本的な原因に対処することで、血圧の改善が期待できます。

原発性アルドステロン症

腎臓のすぐ近くにある副腎から、アルドステロンというホルモンが過剰に分泌されることで、高血圧が引き起こされます。

腎血管性高血圧

腎臓へ血液を送る腎動脈が何らかの原因で狭くなることで、結果として高血圧が引き起こされます。

高血圧の治療は生活習慣の改善から

高血圧の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が基本です。治療の最終目標は、血圧を適正な範囲にコントロールし、脳卒中や心筋梗塞などの合併症リスクを減らすことにあります。血圧をどの程度まで下げるかは、年齢や他の病気の有無など患者さんの状況によって異なるため、一律には決められません。まずは、食事の塩分を控えめにする、適度な運動を取り入れる、飲酒や喫煙を控えるなど、生活習慣の見直しを心がけましょう。また、血圧を下げる薬も多く種類があり、カルシウム拮抗薬をはじめ患者さんの状態に合わせて使い分けられます。高血圧は放置せず、適切に管理することが非常に大切です。

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